種類と品番

Vベルトの種類と品番の読み方

ベルトは巻掛け伝動装置に使われ、動力を伝達する役割を持っている部品です。
工業機械などに広く使われている部品で、静音性に優れ軽量でコストが低いのが特長です。
その中の一つにVベルトという種類があり、これも工業製品などに活用されています。

Vベルトの種類別特長や、長さの測り方を紹介します。

Vベルトとは

Vベルトは、動力伝動の手段として使われるベルトの中でもとくに広く普及している、V型の断面形状のベルトです。自動車やスクーター、農業機械、洗濯機のほか、軽負荷から高負荷電動までさまざまな工業機械に使われています。ベルトは音が静かで軽量、コストにも優れており、以前から広く使われてきました。

ベルトの外周側が広く、内周側が狭い構造をしており、台形を逆さにしたようなV字形状となっています。通常の平ベルトと比べて摩擦力が高く、すべりが少なく大きな伝達力を持っているのが特長です。工業機械への柔軟性が高く、直行する軸に同時に使用することができます。ベルトが薄いもののほうが曲げやすいです。

素材は布もありますが、現在の主流はゴムやナイロン素材となっています。ゴム製の素材のものなら騒音が少ないですが、高温には適していないため、用途に合わせて選びましょう。

Vベルトの種類と品番の読み方

Vベルトには、スタンダードとレッドの2タイプがあり、形はK形・M形・A形・B形・C形・D形の6種類に分けられます。
また細幅Vベルトは3V形・5V形・8V形の3種類です。
さらに、それぞれはマックスターウェッジベルトである三ツ星ベルトと、パワーエースであるバンドー化学の2つのタイプがあります。
Vベルトのタイプでは、それぞれベルトの上幅とベルトの高さが決められており、VベルトM形、マックスターウェッジベルト、パワーエースの寸法はメーカー共通です。

ベルト品番の読み方は、A40であれば有効ピッチ周長さ:40インチ(101.6cm)となります。
Aはベルトの形を、40は呼び番号を表しており、ベルトの有効ピッチ周長さをインチ単位にしたものです。

ベルト品番の読み方

例) A50・・・有効ピッチ周長さ:50インチ(101.3cm)

Vベルト(スタンダード・レッド)
A形 B形 C形
三ツ星ベルト ベルト上幅(mm) 12.5 16.5 22.0
ベルト高さ(mm) 9.0 11.0 14.0

スタンダードとレッドの違い

スタンダードとレッドはそれぞれ特徴があります。

スタンダードは価格が安く、高電動・耐油性・耐熱性は一般的です。寿命も平均的となります。標準Vベルトとして広く使われおり、取り扱いが簡単なのが特長です。

一方レッドは価格が高く、高電動・耐油性・耐熱性に優れています。また、寿命が長いという特長があります。標準Vベルトのスタンダードの高機能品として開発された、高電動用のVベルトです。

合成ゴムはポリエステルコードと合成ゴムを配合しており、スタンダードに比べて約60%のパワーアップがあるよう作られています。静電気防止機能があり、電気抵抗は米国RMA規格に合格済です。一般のVベルトより約2~6%の消費電力を実現した省エネレッド品もあります。標準プーリーに装着でき、経済的に使用できるのも特長です。

レッドの品番はスタンダードと同様に、ベルトの有効ピッチ周長さをインチで表し、17~55インチがM形、22~165インチがB形、20~145インチがA形、51~195インチがC形となります。

材質 価格 高伝動 耐油性 耐熱性 寿命
スタンダード 天然ゴム 安い
レッド 合成ゴム 高い

Vベルトの長さの測り方

ベルトの長さの測り方は、ベルト内周の中間点に沿って測定します。
長さを求める計算式ですが、Vベルトは「ベルトの有効長=軸間距離×2+π×V溝プーリーピッチ径」、
マックスターウェッジベルトの場合は「ベルトの有効長=軸間距離×2+π×V溝プーリー有効径」です。
ただし、M形の場合のみ外周での測定となります。
なお、ベルトの長さはメーカー共通です。

Vベルトには種類が多数ありますから、装着する場所に合わせて適切な性能のものを選びましょう。
一般的に使われる価格重視タイプならスタンダード、さらに高性能を求める機械部品として使用するならレッドを選んでみてください。
さらに細幅のVベルトを選択することができるようになっています。